初心者でも簡単!子供が喜ぶシンプルな絵本棚の作り方
導入
お子様が自分で絵本を選び、手に取る習慣を育むためには、絵本が取り出しやすく、見やすい環境を整えることが大切です。市販の絵本棚も豊富ですが、DIYならばご自宅のスペースにぴったり合うサイズで、お子様の成長に合わせた安全設計の絵本棚を、ご自身の手で作ることができます。
このレシピでは、木工DIYが初めての方でも、週末を利用して無理なく完成させられる、小さな絵本棚の作り方をご紹介します。シンプルな構造ながら、お子様が安全に快適に使える工夫を盛り込んでいますので、ぜひ挑戦してみてください。
完成イメージと特徴
今回ご紹介する絵本棚は、絵本の表紙が見えるように収納できるデザインが特徴です。一般的な本棚のように背表紙が並ぶのではなく、お気に入りの絵本がアートのように飾られ、お子様の好奇心を刺激します。
高さはお子様が自分で絵本を選びやすいように低めに設計し、コンパクトながらも複数冊の絵本を収納できる実用性を備えています。木の温もりを感じるシンプルなデザインは、子供部屋はもちろん、リビングの一角にも自然と馴染みます。また、お子様が安心して使えるよう、角は丸く加工することを前提とした設計です。
必要な材料と道具
ホームセンターで手軽に揃えられる材料と道具を中心にリストアップしています。
材料
- SPF材(1×4材または1×6材)
- 側板:2枚(高さ60cm、幅14cm程度)
- 底板:1枚(長さ45cm、幅14cm程度)
- 棚板:3枚(長さ45cm、幅9cm程度、絵本を立てかける部分)
- 背板(転落防止用):1枚(長さ45cm、幅4cm程度)
- ※寸法はあくまで目安です。収納したい絵本のサイズや量に合わせて調整してください。
- 木工用ビス:長さ35mm程度、直径3.8mm程度
- 木工用ボンド
- 紙やすり:中目(#120)、細目(#240)
- 水性塗料(必要に応じて):お子様が口にしても安全なF☆☆☆☆(フォースター)適合品などを推奨します。
道具
- 電動ドライバー(インパクトドライバーがあると便利です)
- のこぎり(または丸のこ)
- メジャー
- さしがね(直角を測る定規)
- 鉛筆
- ドリルビット(ビスの下穴用、ビス径より細いもの)
- クランプ(木材の仮固定に役立ちます)
作り方・手順
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木材のカット
- まず、必要な寸法に合わせて木材をカットします。メジャーと鉛筆で正確に墨付けし、さしがねを使って直線を引いてください。
- のこぎりでカットする際は、墨線の外側を切るように意識すると、正確な寸法に仕上がります。可能であれば、ホームセンターの木材カットサービスを利用すると、より手軽で正確な加工が可能です。
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やすり掛け
- カットした全ての木材の切り口と表面を、中目の紙やすり(#120)で丁寧にやすり掛けします。特に、お子様が触れる可能性のある箇所は念入りに、滑らかになるまで磨いてください。
- その後、細目の紙やすり(#240)で仕上げ磨きをすると、より美しい仕上がりになります。ささくれが残らないよう、指で触って確認しながら作業を進めることが重要です。
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下穴開け
- ビスを打つ位置に、電動ドライバーで下穴を開けます。ビスの直径より一回り細いドリルビットを使用してください。下穴を開けることで、木材のひび割れを防ぎ、ビスをまっすぐ確実に締めることができます。
- 組み立てる前に、どのビス穴がどのパーツと接続されるかを明確にしておくと、スムーズに作業が進みます。
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各パーツの組み立て
- 土台の組み立て: まず、側板2枚と底板1枚を木工用ボンドとビスで固定し、コの字型に組み立てます。直角が保たれているか、さしがねで確認しながら作業を進めてください。クランプで仮固定すると、作業が安定します。
- 棚板の取り付け: 次に、絵本を立てかけるための棚板を取り付けます。絵本の高さに合わせて適切な位置に印をつけ、ボンドとビスで固定します。一番下の棚板は底板から少し奥に配置し、絵本の表紙が外側に出るようにします。上の棚板は、下の絵本の表紙が隠れないよう、さらに奥に配置してください。
- 背板の取り付け: 最後に、絵本が後ろに倒れ落ちるのを防ぐための背板を、一番上の棚板の後ろ側に取り付けます。こちらもボンドとビスでしっかりと固定してください。
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仕上げ
- 組み立てが完了したら、再度全体を点検し、ささくれや鋭利な部分がないかを確認します。特に絵本棚の角は、ヤスリで丸く加工することで、お子様がぶつかった際の安全性を高めることができます。
- 必要であれば、水性塗料で塗装します。塗料が完全に乾くまでは触らないようにしてください。
DIYのポイントとヒント
- 木材選びのコツ: ホームセンターで木材を選ぶ際は、反りやねじれ、大きな節がないかを確認してください。まっすぐで状態の良い木材を選ぶことが、きれいに仕上げる第一歩です。
- 下穴の重要性: 下穴を開ける作業は手間がかかるように見えますが、木材の割れを防ぎ、ビスがスムーズに入るため、必ず行ってください。これが仕上がりの美しさにも繋がります。
- 安全に関する注意喚起:
- お子様が使用する家具であるため、完成後は全ての角を丁寧にヤスリで丸くし、ささくれを完全に除去することが最も重要です。
- 使用する塗料は、玩具や食品容器にも使用できる、安全基準に適合した水性塗料を選びましょう。
- 電動工具を使用する際は、取扱説明書をよく読み、安全ゴーグルや軍手などの保護具を着用してください。作業中は、お子様が近づかないよう十分に配慮しましょう。
- 親子で楽しむヒント:
- やすり掛けは、お子様にも比較的安全に手伝ってもらえる工程です。大人が見守りながら、一緒に木の表面を滑らかにする体験をさせてあげてください。
- 塗装の工程では、安全な塗料を選び、お子様に好きな色を塗らせてあげるのも良い思い出になります。
- 完成後に、絵本棚にステンシルで文字を入れたり、マスキングテープやシールで飾り付けをしたりするのもおすすめです。
- 完成までの目安時間:
- 材料調達:約1時間
- 木材カット・やすり掛け:約2時間
- 組み立て:約2〜3時間
- (塗装・乾燥:別途)
- 合計で約5〜6時間程度の作業時間が見込まれます。週末の1日を有効活用すれば、十分に完成させられるでしょう。
完成後の活用例
完成した小さな絵本棚は、お子様の成長をサポートする大切なアイテムとなります。
- 子供部屋の絵本コーナー: お子様がいつでも絵本に手が届く場所に設置し、読書の習慣を育む中心に。
- リビングの共有スペース: リビングの一角に置けば、家族みんなで絵本を楽しむ共有の場所になります。
- おもちゃのディスプレイ: 絵本だけでなく、お気に入りのおもちゃや小さなコレクションを飾るディスプレイ棚としても活用できます。
まとめ
この絵本棚DIYは、木工初心者の方でも、週末に手軽に挑戦できるプロジェクトです。ご自身の手で作り上げた家具は、市販品にはない愛着が湧き、お子様にとっても特別な一品となるでしょう。安全に配慮しながら、ぜひ親子でDIYを楽しんでみてください。この小さな絵本棚が、お子様の豊かな成長を支える一助となれば幸いです。